新生活日記

自由気ままに書きたいこと、言いたいこと、好きなことを書いています。

高校入学と挫折と友達

(「夢と挫折」について書いてください)



Netflix火花お題「夢と挫折」



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その事件は中学の卒業式に起きた。
友達の「自殺」ほんの数時間前まで一緒に遊んでいたのに、卒業式が終わり、今と違い親が参加する謝恩会は卒業式のすぐ後。

生徒は終わると同時に学校から放り出される!!
後輩に見送られ学校から出ると、何人かの友達と真っ直ぐ遊びに行った。

私服は駅のコインロッカーに入れてある。
トイレで着替えて、ゲーセンやらファミレスやらフラフラとして家に帰ったのは8時近かった。

その頃には親も帰って来ていたし、私は部屋でゴロゴロしていた。

そんな中電話が鳴ったのは11時過ぎ………………
私はその電話に出たくない!!と、咄嗟に思った。
それでも、出なければならない、この電話は私宛に掛かって来た電話なんだからと、不思議に思った。

電話からは泣き声と友達が死んだと言う内容か流れて来た。
それはまるで、遠い異国地からの電話のように思えた。

かけて来たのはもう一人の友達。
今、連絡あってね………………家いく?

行くならお父さん連れて行ってくれるって!!

私は何も考える事も出来ずに行くと返事をして着替えて迎えに来てくれるのを待っていた。

友達の家についてからの記憶がそこだけスッポリ抜けている。
何を話したのか?自分が何をしたのか?

私の時間はそこで止まった。

高校の入学式は親と一緒だから問題はなかった。
問題は次の日に起きた。

学校に行く為にはバスと電車に乗らなければ行けない。

なのに私は乗れなかった………………
バス停でバスが来ても、そのバスに乗る事が出来ずたち止まったまま。
何本ものバスが行った。

私はバスに乗る事も家に帰る事も出来ずに立ち止まっていた。

近所のおばさんが不審に思い母に連絡してくれたらしい。
その日は母に学校まで送って貰った。

帰り道、バスに乗らなければ駅には行けない………………
やはり、私はバスに乗れなかった。

そんな私を助けてくれたのは先輩。
近所で事情は知っていた。
「一緒に帰ろう!!」手を繋いでくれた。
バスの中でも電車の中でもずっーと手を繋いでいてくれた。

柔らかで暖かい温もりに私は泣く事しか出来なかった。
「情けない」何故、バスに乗れなくなったのか?
何故?何故?何故?何故?何故?何故頭の中を駆け巡った。

先輩は「明日は家まで迎えに行くから一緒に行こう」そー言ってくれた。
暖かい手と声に救われた。

私の高校3年間は常に誰かが一緒で常に手を繋いでくれた。

何も出来ない無力な私は自分自身がイヤになった。


そんな時先輩から「今は辛いかも知れんけど、踏ん張れ!!みんないるんだから!!みんなお前の味方なんだから!!」この言葉に救われた。

みんなの力で高校を卒業した私は故郷を捨てた。
逃げるように北の大地に逃げて来た。

本当は地元に残りみんなに「ありがとう!!」を伝えなければならないのに。

あの日、仙台空港から逃げ出した私は1度も故郷にには帰っていない。

いつでも帰れる場所、いつもと変わらない場所、
そんな風に思っていた私の故郷は今はない。

逃げ出さなければ良かった………………
帰れば良かった………後悔ばかり。

本当に何もかも失って初めて知る大切さ。
「後悔先たたず」後から後悔しても遅い。

私は一生消えない後悔を抱えながら、これからも生きて行く。

この北の大地が優しく包んでくれたように、今度は私が誰かを暖かく包めるように。

後悔だらけの人生だけど「人の優しさ」に触れながら生きて行く。

私の夢は「人に優しく」受けた恩は他の人に受け継いで行く。